地球環境の保全が人類共通の課題となっている。コンクリート分野にとっても重要なテーマとなっており、環境共生技術の一つとして、透水性や保水性、植生などの多様な性能を持つポーラスコンクリート(POC)が開発、実用化されている。さらに、POCは豪雨対策にも有効であり、今後、防災・減災を柱とする国土強靭化において重要な役割を果たすことが期待されている。
本書は編著者らによる「POCの基礎研究と実践」に関する知見を収録。POCの調合・製造から運搬・締固めまで系統的に解説しているほか、豪雨対策への応用や施工のポイントなどが分かりやすく記されている。
体裁:A5版 248ページ
定価:4,180円(税込)
立ち読みする 前書きを読む
【主要目次】
口絵カラー
第1部 POCの基礎
第2部 POCの研究(基礎編)
1.調合・製造
2.品質
3.耐久性
4.品質管理・検査
5.運搬・締固め
第3部 POCの研究(応用編)
1.小規模POCの揚水性能
2.大粒径POC
3.豪雨対策への応用
第4部 小規模なPOC工事の実施例
1.設計・製造・施工のポイント
2.品質管理
3.施工事例
付 録 玉井元治先生のご業績、ほか
【編著者】
畑中重光/三重大学工学部長(2019年8月現在)。日本コンクリート工学会のポーラスコンクリートの設計・施工法の確立に関する研究委員会(2001〜2003年)で副委員長、性能設計対応型ポーラスコンクリートの施工基準と品質保証体制の確立に関する研究委員会(2013〜2015年)で委員長を務め、ポーラスコンクリート研究の発展に力を尽くしてきた。2005年に日本建築学会賞、2007年に日本コンクリート工学協会賞を受賞。